工夫を重ねて料理に挑戦
私は主婦歴数ヶ月の新米主婦です。これまで料理といえるような物を作った経験はありませんでした。調理器具にはどんな物があって自分にはどれが適しているのか、また食器は何が必要なのか、全く分かりませんでした。
こんな私がこの春に結婚しお料理を初めました。
最初は電子レンジで使えるお鍋や蒸し器などを揃えて、調味料は“すき焼きのタレ”や“麺つゆ”などを利用することから始めました。次第に物足りなさを感じるようになり、200ボルトで動作するヒーターは2口、両面焼きグリルの付いたIH(電磁調理機)を購入し、新しい料理に挑戦するようになりました。IHは炎は出ませんが加熱されますので火傷が恐いです。また刃物もよく使いますので指のケガにも注意しなくてはなりません。そしてインターネットでレシピを入手しても調理の手順が分かりません。たとえば、コンニャクはそのまま鍋に入れて煮てよいのか、カボチャはどこの部分から食べられるのか、ゴボウはどのあたりから皮を剥いたらよいのか等々…。
そんなとき、大阪府視覚障害者福祉協会の『困ったら電話の1本を』というテープを思い出し、連絡して、7月から訪問指導員の先生に教えていただくことになりました。
料理は一手間が大切と言われますが、私達にとって調理器具を上手に使えることや、そのための工夫も必要です。先生のご指導で工夫できたことがたくさんあります。たとえば、
・まな板は下に濡れ布巾を敷くと滑らない。
・豆腐の水切りは巻きすを使うとよい。
・トマトの湯剥きは切り目を入れるとよい。
・煮物の残り汁はザル付きタッパーで濾す。
・計量カップや計量スプーンは形や大きさの違う物が何個かあると便利。
・ジャガ芋の目は包丁の根本で取る。
・ゴボウの皮剥きは包丁を傾けて動かす。
・コンニャクは塩揉みして茹で、隠し包丁を入れると味がよく染み、食べ易い。
・里芋の皮は茹でてから剥くと簡単。
・カボチャはレンジで加熱して切ると簡単。
・野菜は皮を剥いた後、水に漬けると色が綺麗で剥き残しの皮が分かる。
・フライパンの側面に付いた食材はフライ返しの先で真ん中に集める。
・ピーラーは皮剥きだけでなく笹がきや面取りにも便利。
などです。数十年間イカの形も知らずに食べていたのですが、最近では内臓や目や口を取り除くこともできるようになりました。エビの背腸取りも初めは苦労しましたが、竹串で探ると背腸ならしっぽまで繋がった感じがするので分かるようになりました。刃物を扱うときの力の入れ具合や角度が大切であることも分かりました。私は鍼師ですが、料理も鍼と同様に漫然とするのではなく、感覚を捉えることが大切であると実感しました。
調味料も市販されている物をそのまま使うのはとても不便です。分量を正確にするために様々な工夫をしています。プラスチック容器に点字シールをセロテープではりつけ、粉末の物は移し替え、柄の短い計量スプーンを入れています。砂糖には大さじを塩には小さじを中に入れて区別しています。液体の物は“ワンプッシュ醤油差し”や“さじかげん”を利用しています。マヨネーズやケチャップは大さじで分量の見当をつけています。そして調理の前に調味料をすべて準備してからIHをオンにしています。
最近、すこやか食生活協会のテープで紹介されたパスタ用鍋と“シャトルシェフ”を購入しました。パスタ用鍋は野菜を茹でたり、サツマ芋を蒸したりするときにも活用しています。取っ手が熱くならず取り出し易いです。“シャトルシェフ”はおでんやシチューなどの煮込み料理に使っています。外出するときは前夜に作り、朝再加熱して外鍋に入れておくと食材の中まで味が染みて美味しくでき上がっています。
冬は水が冷たく野菜を洗うのは大変です。苦労した分美味しくしたいので市販のタレや“だしの素”を使います。“だしの素”を入れた分醤油を控えると、食材の色が濃くならず綺麗にでき上がります。
市販のパン焼き機を使ってパンやケーキを焼いています。小麦粉などは音声秤を使いますが、少量を正しく計らないといけない“ドライイースト”は小さな容器に入れて小さじ1/2や1/3の計量スプーンで計ります。
調理の後の片付けは食器洗い機を利用していますが、洗剤とスポンジで軽く洗ってから食器洗い機に入れると汚れがよく落ちて衛生的です。
普通はレシピを見れば作れると思いますが、私の場合は作れそうと思えば調理道具を揃え、道具を見ると作りたくなります。
以上、私の『台所奮闘記』でした。
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